Fringe Kayak Trip

Granstream 大瀬志郎のBlog

フェザークラフトカヤック+セイルリグシステム

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Feathercraft kayak Sailing system
仲村 忠明 (Tadaaki Nakamura) SABANI style Sail & Paddle

フェザークラフトに装着出来る純正のセールリグキット。フレームはフェザークラフトカヤックと同じジュラルミンのフレーム。マストもカーボンやファイバーグラスではなく、ジュラルミンにこだわりぬいたところがダグらしい。サイドにあるポンツーンは、2気室のインフレータブルで出来ている。波があたると衝撃を逃すためにフレームを中心に回転する。黒い板はリーボード。素材は木。回転して洋上でも昇降が可能で容易にビーチに上陸が可能。横風から風上に上がる時に使用。ヨットのようなセンターボードよりは風上へ上がる能力は弱い。ただ簡単にビーチに上陸出来るという性能はカヤックとしては外せない。センターボードにするとそれが出来なくなる。マストの上部には、レーダーリフレクター、風見、マストライトを装備する。

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帆は仲村忠明作のサバニタイプの帆を使用。帆の素材はパラシュートの素材、バテンは竹とFRP、軽く強度があり、鳥の羽のようで美しい。洋上でも上げ下げが容易。バテンごとに下から縮帆(しゅくほ、帆を縮めること)が可能。各バテンから出た帆綱は一本の引き綱にまとめられ、一度、スターンに引っ張った上で滑車経由でコックピットに戻ってくる。この引き綱の引き、緩め具合で帆を操作する。マストにバテンが当たらない真帆(まほ)とマストにバテンがあたる裏帆(うらほ)の状態がある。真帆のほうが好ましい。

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パドルも同じく仲村忠明作のサバニタイプのエーク(ナローブレードのシングルパドル)を使用。セーリングカヤックは、帆走は出来てもあくまでもカヤック。漕ぐことは外せない。またこのエークで舵を取る。帆走した状態のカヤックは、カヤックのラダーではほとんど舵が効かない。予備にダブルブレードパドルを装備する。

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始めた当初は帆をでかくして、速いスピードを出すことを追い求めていた。しかし何度もトラブルに遭遇し、危険な目に会うことで、いかに安全に遠くへいけるかということが重要だと考えるようになった。K2で最高スピード時速20kmを出して喜んでたりしたが、巡航スピードが時速7km〜8kmくらい出れば十分という結論にたどり着いた。このスピードであれば、従来のカヤックのスピードで、それほどカヤック本体にも負担はない。ただ漕ぐ時と違って、止まることなく進み続けるので、巡航7kmでも10時間で70km進むことが出来る。もちろん風に恵まれればノーパドルで! 70km進めれば、日照時間中に日本全国の島渡りは、ほぼ出来る。風が弱ければ漕げばいい。セーリングカヤックは、ウィンドパワーとパドリングパワーのハイブリッドエンジンなのだ。わかりやすくいうと、ウィンドアシストカヤックだ。さあ、この飛び道具をもっともっとどう使いこなそうか。2018年は、ビックでグランストリームな風旅が待っている。考えただけでドキドキするぜ!

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