Fringe Kayak Trip

Granstream 大瀬志郎のBlog

カヤック旅人初心者講習

f:id:ocean46:20160228100201j:plain
二日間で初心者講習を依頼されたので、琵琶湖の南部で行いました。カヤックの組み立てのコツ、乗り込み方からのスタートです。乗り込んだら、パドルを使って水を掻き、カヤックを前に進めます。下半身がカヤックの中に入り、上半身だけしか見えないカヤックを漕ぐ動きは、腕の力を主に使ってで漕いでいるように見えがちですが、カヤックは腕だけで漕ぐものではなく、全ての運動に共通する身体の軸の動きを使って全身で漕ぐものです。そこをきっちり理解していないとほとんどの人が腕漕ぎになってしまい、すぐ疲れてしまい、長い距離を漕ぐ事も出来ません。しっかりと水をとらえ、とらえた部分を全身をつかって後ろへ運んでいくとカヤックは待ってましたと言わんばかりに水を切って前へ進んでいくのです。初心者の方に漕ぎ方を教える上で、私はこの部分を一番、重要視しています。それが出来れば、軽く漕ぐだけで気持ちよくカヤックが進み、漕ぐ事が楽しくなるのでどんどん漕ぎが上達します。

次に重要な事、それは天気を読み、判断するという事。それを一言でいうと「観天望気」といいます。天を観て気に望む、空を観て、大気の流れを感じる。ということです。カヤックの旅人を志した瞬間から、大半の現代人が捨て去ってしまった「観天望気」という能力を呼び戻すことを必要とされます。スマホが普及した今、ネットを駆使して天気予報を参考にしたりすることも重要ですが、やはり現場で冷たかったり、暖かかったりする空気の動きを頬で感じとる感覚を身につけることも重要です。天気の変化は暖かい空気と冷たい空気のぶつかり合いによって生じます。その原理的な部分を知る事で、四季の意味を知り、今まで見過ごしていた大気の流れが見え、天気が読めるようになってきます。毎日、空を見上げて、頬で大気の流れを感じる努力を続ければ、眠っていた感覚は蘇って来るはずです。Outdoorはキャンプに行かなくても、ドア(Door)の外(Out)にでれば、Outdoorです。カヤックの旅人を目指すなら、毎日、自分の周りの自然を感じて、自然を感知するアンテナ完全にスイッチオフにしないようにしておくことをお薦めします。

全身を使って漕ぐ事。

大気の流れを感じる事。

まずはこの2点、Tさん、頑張って下さい。

f:id:ocean46:20160227192444j:plain

f:id:ocean46:20160228123329j:plain

f:id:ocean46:20160228121609j:plain

granstream.jp